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2024年度第二回エクスカーション報告:国立西洋美術館・谷根千 Part.1~国立西洋美術館見学~


 2024年7月7日(日)に学生ゼミでは東京都上野周辺にてエクスカーションを行った。午前中は国立西洋美術館の建築と常設展を建築遺産研究室(D3) Anton Sidorovと保存科学研究室(M2)岸 創哉による解説付きで見学した。午後には谷根千エリアにてマッピングの体験を建築遺産研究室(D2)Solymosi Tamasによって行われた。

 このエクスカーションのレポートを三パートに分けて記録する。Part.1は午前中の国立西洋美術館見学について簡単に報告する。

 

国立西洋美術館見学

文責:M2 岸 創哉

 

 谷根千エクスカーションに先立ち、国立西洋美術館の建築と常設展の見学を実施した。当日の案内は建築遺産研究室(D3) Anton Sidorovと保存科学研究室(M2)岸 創哉が担当し、それぞれ建築デザイン・建築史学、保存修復・保存科学的な視点から説明を行った。



国立西洋美術館前で解説を聞くメンバー

まずAntonがコルビュジェの設計した本館について「近代建築の5原則」「無限成長美術館」「モデュロール」など特異な意匠について様々な解説した。また常設展示室内の自然採光などコルビュジェのこだわりポイントなどを紹介した。次に、国立西洋美術館の保存修復室・保存科学室で長期インターン中の岸が常設展における予防保存・IPMの実施状況、絵画作品の修復作業と分析手法、西洋美術館に関するTipsなど実体験を交えて話した。また後日実施したディスカッションでは、建築デザインと展示機能の齟齬や、無限成長美術館の実現可能性に関する疑問などの意見が散見された。今回の企画を立ち上げたものとして、喫緊の課題だと感じている諸問題(美術史領域と保存修復・保存科学領域間のディスコミュニケーション、美術館における保存業務の難しさ)について考えるきっかけとなれば幸いだ。

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